2016年9月27日火曜日

シャンパーニュ・ブノワ・ライエ(Champagne Benoît Lahaye)

収穫中のブノワ・ライエを訪問。

「僕のシャンパーニュ造りに秘密はないよ。
誠意をもって取り組むのみ」。
「疲れてよれよれだけど」と。
訪問には予約が必要。
基本的にプロのみ。
圧搾の最後の段階に入っている。
今年は収穫前に晴天が続き、雨で洗われることがなかったので、
各圧搾の最初の20~60Lは取りよけられている。
二番タイユ(三番しぼり)として蒸留酒製造所へ送られる。
ブドウがよく熟していると、清澄しないこともあるそう。

どんどん新しい果汁で満たされている樽たち。
新樽を買って、最初の年はタイユ(二番搾り)、
二年目からキュヴェ(一番搾り)を入れる。
イタリア、トスカーナから来たテラコッタ。ロゼ用。
フルーツ感が出やすい。
卵型の方が洗いやすいのだそう。
息子二人が共に働くようになったのがかなり嬉しい様子。
「息子と相談しながらやっているんだ」。
「今年は彼らが自分で判断できるようになった最初の収穫になった」。
2016年はやはり大変な年だったそう。
4月の氷結、べト病、6月の雨、8月の日照り(ブドウが焼きついた)。
べト病には5月15日から8月10日辺りまで、
主にハーブ抽出エキスで対策をとった。
ハーブはOrtie(オルティ=イラクサ)、
Reine des Près(レーヌ・デ・プレ=西洋夏雪草)
Prèle(プレル=トクサ)など。

「秘策はないよ。問題が起きたらすぐ対処すればいいんだ。
土日でも、すぐに。
月曜を待っていたら被害は大きくなる」

ビオ・ディナミでブドウを作っているが、
大切なのは自分自身の感覚と誠実さ。

硝子のふた。
もうかなり割ってしまったのだそう。
樽からワインを抽出するための機械。
新しく購入したとのことで、使い方を見せてくれる。
7月に出番。
手前は赤ワイン用の樽。

ルベッシュ(圧搾機の中で鍬返されたカスの意)
沈殿物。
分析用のサンプル・ボトル。

こういうの好きでしょうと分析表も見せてくれた。
「売るものは全然ないよ。だから、飲んで行ってね」と。

家族(ブノワと奥さんヴァレリーと二人の息子ヴァランタン、エティエンヌ)と従業員。
今年の収穫は9月21日(水)から29日(木)
人手は十分だが、生産量は去年の60%。
翌日はヴェルチュの畑まで行く。
「収穫が少ないと一日の移動が多くて大変なんだよ」

畑の大切な仕事仲間、タミーズ。
ロバのダマビー。
バルザミーヌ。

ブノワの誠実さと共に
次世代が育っているのが頼もしい。

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