2022年5月14日土曜日

Saint de Glace(サン・ド・グラス=氷の聖人)

 シャンパーニュのブドウは4月から5月はじめにかけて
明け方の氷結で壊れてしまうことがあります。

たった1時間の寒さで、その年のブドウが終わってしまうことも。

ブドウの氷結は気温が低いだけでは起きません。

雨が降って水分を含んだつぼみが
気温が下がることによってパリっと壊れてしまうのです。

ブドウのつぼみと葉が開いてきたところ。


ブドウ農家にとっては、深刻な気がかりです。

4月中旬に会った生産者が
「今年のうちの収穫はもう終わった」(壊れてすべてダメになった)
と嘆くことも。

2月3月の気温が高くて、
早くブドウの芽が育ってしまうことも原因の一つ。

冬は寒いのがいい。
だんだんと温かくなるのが理想ですが、
自然はままなりません。

その心配がなくなる目安が5月11~13日のSaint de Glaceです。


ランスもだいぶ温かくなってきました。

霜の心配はもう終わり。


このあと、心配は
雹(ひょう)
夏の涼しさによる腐敗
病気などまだ続きます。


ブドウがなるのは当たり前ではないのです。

2022年のブドウ、無事育って欲しいものです。

写真は4月末のヴェルジー村ののブドウです。

0 件のコメント:

コメントを投稿

シャンパーニュのブドウ畑。だいぶ成熟してきました。

Hautvillersにブドウがどのくらい育ったか見に行ってきました。 区画によりますが、シャルドネは結構育ってきている感じです。 これからの天候によっても変わってくるのだと思いますが、 収穫まであと10日くらいか、 涼しい天気が続くともっと先になるのか。 収穫が近づくと生産者は...