2014年9月30日火曜日

シャンパーニュ・ボネール(CHAMPAGNE BONNAIRE)

クラマンのシャンパーニュ・ボネールは
その柔らかく、上品な味わいに感動して以来、
いつか訪問したいと思っていたところ。
9月23日(火)、やっとその願いがかなった。

ブドウ畑に囲まれたボネールの入口
到着してすぐ、
ブドウ畑の真ん中に位置する環境の良さと、
働く人たちの間に流れる活発で暖かい雰囲気に
あの味はここで生まれたのだと納得。

愛されて育った幸せのシャンパーニュが
ここにある。

ボネールも収穫真っ最中。
一年で一番活気がある時。

運びこまれるブドウ。

圧搾機の横に何か書いてある!


「誕生日おめでとう、ドゥニ」。

販売、経理担当のレティシアの案内で醸造所を見学。
フレッシュな果汁を試飲。
昨日絞ったという果汁。
少し酸味が強く、新鮮でおいしい。
ステンレスタンクと木樽を使い分けている。



誕生日のドゥニ(左)と案内のレティシア

みんな働き者。右は次世代ジャン・エマニュエルの婚約者。

ボネールを輸出をサポートする「ワイン・アンバサダーズ」の社長
ジャン・バティスト(左)とボネールのジャン・エマニュエル。
 この日は、収穫のランチをお呼ばれ。

収穫時は、美味しいものをみんなで食べ、飲んで
みんなで働くというのが
生産者の伝統。

「気前のよさ」(Générosité=ジェネロジテ)は
良きシャンパーニュ生産者が持つ特徴の一つ。

食堂の一角に並べられたワインの数々。

食事を待つひと時。この楽しい雰囲気が
幸せなシャンパーニュの源。
 たっぷりの前菜、主菜、デザート。
そして、ワインも特別なものばかり。
収穫の週のために、一年間
おいしいワインを探して取っておいているのだそう。

お腹いっぱい食べて、飲んで、
食事後、ブドウ畑の写真を撮ろうと外に出たら、
「収穫している畑を車で見に行く?」と
ご当主のジャン・ルイ氏が誘ってくださった。
「助手席しか空いてないから、一人だけ特別だよ」と。
「もちろん、ぜひ!」

ブドウ畑の中の、ジャン・ルイ=ボネール氏。
(後日記:この収穫がジャン・ルイさんの最後の収穫となった。
直後にご病気が発覚、2015年3月に亡くなられた。
慎んで、ご冥福をお祈りいたします。)

収穫中のシャルドネ。
そして、車でさらに次の畑に。
ここが「ボネールの一番古い樹の畑だよ」と。
1939年植樹だそう。
家族で大事に受け継いで来た
自信と誇り、愛情の象徴。

75歳のブドウの木。
戻って試飲。
温室のような入口を通って、サロンへ。
昼食にたくさん飲んで食べたばかりだけれど、
改めて、試飲。
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一本目は
Grand Cru Blancs de Blancs

ボネールは、ほとんどがシャルドネ100%。
これはその中でもグラン・クリュ100%の
ボネールの典型とも言えるキュヴェ。

洗練された、爽やかで深い香りが
口当たりよく、かつ滋味深い。


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              二本目は
            Ver sacrum

これもシャルドネ100%。
まずその色合いに感動。
ゴールドの光を放つ、まばゆいきらめき。
金色の、繊細な気泡が立ちのぼる飲み物。
太陽の輝きをいただくような不思議な感覚です。

輝きの秘密は
コルク栓をした二次発酵&熟成。
6年以上カーヴで熟成させます。

香りも味わいもたまらなく良いのだけれど、
 ついつい美しい色合いに目がいってしまう。

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三本目は
Cuvée Variance

樽発酵、
5年以上カーヴで熟成させた
非常に豊かで深い香りと味わいのキュヴェ。
きのこのクリームソースや
チーズ、うなぎにも合いそう。
私の一番のお気に入り。

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この日の試飲は3本ともシャルドネ100%。
それなのに、一つ一つ明らかに異なる、
それぞれに素晴らしい
香りと味わい。
シャンパーニュの奥深さを改めて感じた一日だった。

ボネールは予約すれば見学可能。
オフィシャルサイトはこちら。
http://www.bonnaire.com/contact/

2014年9月29日月曜日

シャンパーニュ・フォリアージュ(Champagne Foliage)

9月23日(火)午前、
シャトー・アヴィーズを訪問。
ビオのFoliageの試飲が目的。
20年以上有機栽培を続けている生産者よりビオのブドウを仕入れ、
ビオディナミに則ってシャンパーニュを造っている。

ワインの醸造学校もあるアヴィーズ村(Avize)で
お城を公開できるように、準備中。

工事中のお城

案内してくれたのは、
広報のセドリック。
至る所、工事&内装中。
カーヴも足早に通り過ぎる。

お城の地下のカーヴ
醸造室は心地よくブドウの香りが広がっている。
収穫はすべて終わっているのだとか。

樽に入れられたばかり。
2014年のシャルドネ
 今年は当たり年というのはここも同じ。
醸造責任者のリデリックが
醸造3日目、発酵途中の
ブドウ果汁を味見させてくれた。

まろやかで新鮮、深みもあるおいしさ。
もうブドウ・ジュースではないけれど、
まだワインでもない不思議。

発酵3日目。
案内のセドリックがどこかへ消えてしまった。
と思っていたら、醸造室を出たところに、サプライズ!

お城のすぐ後ろのブドウ畑を背に、
6種のシャンパーニュを前に
待っていてくれた。
素敵なサプライズを用意してくれたセドリック
お城のすぐ後ろに広がるブドウ畑。

2014年のシャルドネ。
 目当てのフォリアージュは、
新鮮ですっきりした、
果汁のみずみずしさが保たれた
芳醇な味。

ブリュット、エクストラブリュット、
2004年ヴィンテージと試飲。
午前中の野外ということもあり、
エクストラブリュットが一番気に入った。

太陽の光と涼やかな風にぴったり。

2004年ヴィンテージは
10年経た深さがあり、
アペリティフにもいいが、食事を通して楽しめる。

ビオの健康な食事に、ビオのシャンパーニュ。
おいしい上に環境や健康にも配慮した
素敵な組み合わせがよさそう。

2004年ヴィンテージ。

2014年9月17日水曜日

シャンパーニュ・ベルジェール 2014秋 収穫

収穫の始まったベルジェール家。
約束通り、様子を見にうかがう。

ベルジェール家は自社のブドウ畑が60ha
(去年より15haも増えている!)ある上、
近隣の生産者の10ha分のブドウの圧搾も請け負っている。

ベルジェールの跡継ぎアドレリアン。
醸造室のマダム・ベルジェールと
家族同様のつきあいで輸出をサポートする
「ワイン・アンバサダーズ」のジャン・バティスト=プレヴォー。
ベルジェールのマーク入りの樽
すでにかなりの量のぶどうが運びこまれ、
圧搾がはじまっていた。

収穫作業の人のための飲み物を
掘り抜き井戸の水で冷やしている。
青空の下、そしてかなり暑い中、収穫が行われていた。


この午後は27℃。
陽射しは強いものの、
収穫する人たちは重労働を
楽しみながらやっているように見える。

ベルジェール家は、
一緒に働いてくれる人を
とても大切にしている。

2週間の収穫の間
新鮮でおいしい三度の食事と十分な飲み物を全員に用意。
毎年たった2週間とはいえ、
長年続けて来ているので、
お互いの信頼関係がしっかりしている。

笑い声もあちこちで起きている。

ブドウ畑のマダム・ベルジェール
「僕は1974年からここで働いているんだよ」
という人に出会った。
オランダ人のアルフランス。
本業はチューリップ栽培なのだそう。
毎年収穫期間だけ、ベルジェール家に働きに来る。

翌日がお誕生日というアルフランス(道)とロランス
彼は自分の希望で、二週間分の賃金を
シャンパーニュで受け取るのだとか。

収穫したブドウを肩にかついで運ぶ運搬人。
一房ごと、剪定はさみで摘み取る。
腰をかがめた作業。


2014年のベルジェールのシャルドネ。
この段階で、おいしい!
「君も一緒に働いて、夕飯も食べていきなよ」と
何人かに誘っていただいたけれど、
残念ながら、この後予定が。

マダムも「自慢の夕食を一緒に
食べにいらっしゃい」と誘ってくださったので、
もしかしたら、来週あたり。

シャンパーニュ・ボシェ(Champagne Bauchet)


9月16日(火)、ビスイユ(Bisseuil)のメゾン
シャンパーニュ・ボシェを訪問。

到着すると、、、
シャンパーニュの収穫を警備する
招いてのイベントが始まったところ。

※フランスでは、パリ、ランスなど都市部では警察が、
それ以外では軍隊の一部であるジャンダルムリーが治安を守る。
概ねジャンダルムリーの方が優秀との評価。

美しい組み合わせ。
シャンパーニュの収穫は、
短期労働の人でいっぱい。多くの人が出入りし、
収穫したブドウを盗む犯罪組織もある。

大切なブドウを守るため、
ブドウ畑の中でも移動しやすい
馬での警備はとても重要。

シャンパーニュの馬上の英雄を人々に紹介し、
英雄たちにもメゾンをご紹介するためのイベントだった。

背中にGENDARMERIEの文字が

マダム・ボシェと憲兵
馬に乗って警備する
憲兵の活躍を紹介し、讃えるスピーチの後、
参加者にシャンパーニュがふるまわれた。

2007年ヴィンテージの
ブラン・ド・ブラン(シャルドネ100%)。


気温は27℃。
冷えたシャンパーニュが
喉に心地いい。

この後、
シャンパーニュ・フルート片手に
見学へ。

憲兵の皆さんと醸造室へ。
タンクの上部に上がる。
発酵を始めたばかりのタンクの中を憲兵たちも
興味深そうに見つめていた。

タンクの中を見下ろす憲兵たち。
収穫は前日から始まっている。
タンクには果汁が入れられたばかり。

2014年ビスイユのピノ・ノワール プルミエ・クリュ
このような表示が義務付けられている。
1960年代に買い取った時はまだ小さかったという
地下をどんどん掘リ進めて、
現在は1km程のカーヴ。


ボシェのコンセプトは
「ブドウの木からシャンパーニュ・フルートまで」。
すべてのプロセスを自社で行っている。

見学の後、改めてロゼがふるまわれた。

日が傾いて来たので、急いでブドウ畑へ。

シャンパーニュの特徴の一つ、白亜質の土壌が美しく映える。
ブドウ畑にの向こうに沈む夕陽

日没を迎えるブドウ畑

収穫は始まったばかり。
これから二週間ほど続く。

後日送られてきたカメラマン撮影の写真。

シャンパーニュのブドウ畑。だいぶ成熟してきました。

Hautvillersにブドウがどのくらい育ったか見に行ってきました。 区画によりますが、シャルドネは結構育ってきている感じです。 これからの天候によっても変わってくるのだと思いますが、 収穫まであと10日くらいか、 涼しい天気が続くともっと先になるのか。 収穫が近づくと生産者は...