2020年は新型コロナウィルスの影響が葡萄畑にも及び、
葡萄の房がが豊かに実っているのに
許可された収穫量は1haあたり8000kgと少なかった。
コロナの影響でシャンパーニュのボトルの在庫が残り、
収穫しても醸造・貯蔵するゆとりがないという理由だ。
この判断は大手メゾンの意見が強く反映されているので、
小さな生産者にとっては、1年かけて育てた葡萄に買い手がつかない、
あるいは収穫して醸造することができないという非常に苦しい告知と言える。
2000年代には13000~14000kg/haの年もあったことを考えると、
2020年がいかに少ないかわかる。参考までに2011年以降の収穫量を載せます。
2020 8000kg/ha
2019 10200kg/ha
2018 10800kg/ha
2017 10800kg/ha
2016 9700kg/ha
2015 10000kg/ha
2014 10500kg/ha
2013 10500kg/ha
2012 11000kg/ha
2011 12500kg/ha
2010 10500kg/ha
霜や雹という自然災害によって、畑によってはブドウが全滅する年もあり、
それも心が痛むけれど、
育っているのに収穫してはいけない決まりを作るのは
本当に胸が痛い。
今年は収穫の人手を集めるのも難しく、
結果、葡萄畑にたくさんの葡萄が残されるという心が痛む光景が見られることとなった。
来年は、みなが笑顔で迎えられる収穫であって欲しいと願わずにいられない。
20年後、200年後も、シャンパーニュは発泡酒の特別な存在で
いつづけることはできているだろうか。
生産者の地位は向上しているだろうか。
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