2020年11月8日日曜日

なぜ今フランスから帰国したのか

 フランスがロックダウンになり、日本も感染者が増えている中、

なぜ今帰国したのか、ここに書き残しておこうと思う。


理由の一つは、毎年今の時期に帰ってきているから。

もう一つは帰れる条件がそろったから、です。

そんな理由?かもしれないけれど、大切なことでした。


帰国できる条件は、以下の4点になると思います。

1.感染していない。している可能性がないと自信がある。

2.空港から家までの移動手段がある。

3.長期滞在できる場所がある。

4.万が一の場合、滞在日程を変更できる。


帰れる条件の1番目は、感染している可能性がほぼないと確信できていたこと。

フランスの小さな地方都市暮らしで人とすれ違うことも少なく、

住んでいるアパルトマンの世帯数も少なくて、

住人は引退した人やテレワークの人ばかりで、

学齢期の子供や若者がいないこと。


唯一パリに通っている夫は、

3月に仕事でコロナに感染して相当苦しい思いをしたので、

二度とかからないように細心の注意を払って生活し、

私自身は、3月に感染した夫と同居しながらも感染しなかったほど

対策をしっかり取って毎日を送ってきた。


高い航空運賃を払って、日本に着いてから

病院や隔離されての生活は人にも迷惑がかかるし自分もつらいので、

このリスクがある人は、まず帰国できないと思う。


2番目は、フランスでも、日本でも、空港から家まで車で1時間ほどの距離なので、

家と空港の間の移動に問題がなかったこと。

フランスでは夫が送ってくれ、日本では

厚生労働省が認可・紹介しているコロナ対策のハイヤーを利用した。

羽田から自宅まで2万円は公共交通機関にくらべれば高いけれど、

地方に住んでいたら航空会社の国内線が使えないので数十万かかる。


3番目は、検査が陰性でも自宅についてから2週間の自宅待機期間があるため、

それ以上の滞在期間がとれない人は帰国を見合わせるしかない。

さらに、フランス側のロックダウンの長期化や空港の閉鎖などもないことではないので、

日数に余裕が取れないと躊躇する。


幸運なことに、迎える側の両親が私に帰ってきてほしいと思ってくれ、

近所の人とも良好な関係を築いているので、

今回の帰国を問題視する人は実家の周囲にはいなかった。

私が帰国してから母のもとに、毎日のように

花や野菜や魚などを届けてくださる方々がいて、

母のために私の帰国を歓迎していただいているようでありがたい。

送りだす方の夫も、犬の面倒を引き受けてくれ、

ロックダウンで仕事が少ないからと2週間の休暇を取ってくれた。


5番目は、私の場合本来帰国予定は11月3日(火)のところ、

10月28日20時の大統領演説でロックダウンが発表され、

その日の24時過ぎに日本が8時過ぎたのを待ってJALに電話し、

30日の便に変更できることがわかったことも決め手となった。


直前になってロックダウンのフランスに夫とシラノをおいて

日本へ発つことに迷いが出たのだけれど、

最終的に帰ることを決めたのは、

「迷ったら経験していない方を選ぶ」

「今移動できる人が少ないからこそ、そこを経験しておきたい」

という私の性格による。

フランスのロックダウンは3~5月に経験したので、

今回は日本に帰ってみたくなったのだ。


両親と会え、過ごせる時間も

この先どれだけあるかわからない。

一人娘としては、まだ元気な父と母と2週間過ごせるということだけでも、

今回帰ってきてよかったと思う。


厚生労働省からは毎日、

発熱や咳がないか確認の電話がある。

母は、「なんだかこうやって守られている感じがするわね」と言っている。


コロナの検査に費用がかかることは心苦しくも思ったけれど、

私は住民票が日本にあるため、毎月健康保険を収めており、

今回の検査の費用くらいは十分に出るのではないかと思う。


いろいろな方のおかげで、私の帰国は実現しました。

今回ほど帰国に際して感謝を感じたことはなかったかもしれません。


せっかく日本に帰ってきたので、

経済効果というには微々たる額ではあるけれど、

しっかり日本でお買い物して帰りたいと思っているところです。


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